※21中以上の細糸
絹のような断面が均一でなく太いところや細いところがある天然繊維は、糸の太さを、長さと重さの関係から計算するデニールという単位で表示します。繭糸一本は、平均で3デニールという太さです。繭糸が10本で生糸を作っていると、30デニールといわれます。生糸取引の場では「30中」とよび合いますが、「中」が意味するところは、平均が30デニールだということです。「21中」は、3デニールの繭糸7本から構成されている生糸で、極細の糸ということになります。なお、生糸の質は太さだけでなく、等級(格付)によっても分けられています。それは、6A〜A格、B格まであり、6Aが最高で、B格は不合格となります。その基準は、(1)色相や光沢および手ざわりが良好、(2)糸あれ、汚れなどがない、(3)糸と糸の繋ぎ目である節が目立たない、(4)伸度が良い、ことなどです。生糸の取引の際には、27中3Aランクが相場とされます。弊社では、最高級の御召を作るために、21中という極細で5A、6Aという最高ランクの原糸を用いて、御召を織ります。細くて上質の糸ほど、伸縮性に富み柔軟であるため、手触りや着心地がよく、しわになりにくい、洗張りによく耐える、などの特長があります。
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※撚糸
一般的に生糸には撚りがかかっておらず数十本もの繭糸が平行に並んでいますが、特別な味を出すために生糸に撚りをかけることがあります。
目安として1mに甘撚りは200〜500回、並撚りは500〜800回、強撚糸は1mに1000回以上撚ったものとされます。又、撚りには左右があり、S撚り(右撚り)、Z撚り(左撚り)と定義されます。
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合撚:
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m/200〜500回の甘撚り、発色、良好。 |
合撚:
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下撚糸と反対に甘く撚る、m/800〜1200回位、艶が有る。 |
駒撚:
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下撚m/1200〜2500回位、上撚m/900〜1800回位、コシとシャリ感。 |
特撚:
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特駒、御召ヌキ。m/1800〜3000回位の強撚、夏物、絽、紗、御召。 |
飾撚:
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リング、壁撚り。強い下撚りをかけた太めの糸と、撚りのない細めの糸を引き揃えて、下撚りと反対方向に撚りをかけたものです。 |
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※御召ヌキのできるまでの工程
生糸→下撚(糸繰=合糸=下撚m/200〜300回)→精錬(ソーダ、石鹸等)→染→糊付(ふのり、姫糊)→糸繰→管巻き→八丁撚糸(m/2800〜3000回)
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