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楊子糊とは、楊子(竹べら)の先で腰の強い独特の糯(もち)米糊を垂らしていくという特異な糊置き技法です。楊子糊の太細自在のいきいきとした柔らかな筆勢は、髪の毛ほどの細い線から松の幹を表現するような太く力強い線まで、自在に伸びやかに表現できます。
明治中頃までは盛んに行われていましたが、仕事の容易な筒金による糊置法が開発されるにいたって急速に忘れられていきました。しかし、昭和30年に重要無形文化財友禅楊子糊技法保持者に指定された故山田栄一氏によって、ふたたび日の目を見るに至りました。その後、父の遺志を継いだ忠夫氏が永年の苦労の末、技法を確立し、楊子糊だけが持つしなやかで伸びのある友禅染が復活しました。 |
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昭和20年 |
人間国宝・山田栄一の四男として生まれる。 |
昭和35年 |
京都にて染色業を営む長男の下にて修業する。
上村一竿に日本画を学ぶ。 |
昭和49年 |
北区鷹ヶ峰にて独立、糊作りの準備に入る。 |
平成3年 |
楊子糊の完成を見る。 |
平成4年 |
第一回目として御所解の試作品完成 |
平成6年 |
父親の人間国宝指定の対象となった作品の復元にこぎつける。 |
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染色作家・山田忠夫 |
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この度、中野山田屋 シルクラブにて、下記のように、
「よみがえる伝統 友禅楊枝糊 二代栄一 山田忠夫展」が開催されますのでご案内申し上げます。 |
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会期:9月14日(金)〜20日(木)
開場時間:午前11時から午後7時、会期中無休。入場は無料です。
※ 9/14・15・16は山田忠夫氏が楊子糊の実演をいたします。
会場:中野山田屋 シルクラブ
東京都中野区沼袋2丁目30番4号
お問い合わせ:(03)3389-4301
交通機関:西武新宿線沼袋駅北口下車、北へ徒歩3分。赤鳥居の奥です。
駐車場も完備しておりますので、お車でもご来場いただけます。 |
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