平安時代、文様紗の技法で織られ、夏装束として広く用いられた希少性の高い織物です。今回特に穂高天蚕糸のみで格調高く織り上げました。 |
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≪海老ヶ瀬順子≫
綾部市にある陶器と織の工房、海老ヶ瀬工房主宰
自然素材を使った素朴な、手織りの着物、スカーフ、小物等の製作に意欲的に取り組んでいる。富山市の出身。 |
1978年 |
女子美術短期大学服飾科卒
富山県の寺、光徳寺(民藝協会)にて紬織りの工房入門 |
1980年 |
北村武資氏のもとで3年間勉強 |
2006年 |
日本伝統工芸近畿展「京都府教育委員会教育長賞」受賞
日本伝統工芸展初入選 |
2007年 |
日本伝統工芸近畿展「日本工芸会近畿支部長賞」受賞 |
2010年 |
日本伝統工芸染織展「東京都教育委員会賞」受賞 |
海老ヶ瀬工房
http://www.h7.dion.ne.jp/~ebigase/index.htm |
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穀織(こめおり)〜文様紗の技法から変化して生まれたと推定される搦み織の一。経糸二本を対として絡み合わせ、透し文を作る。名称は籠目(こめ)の意といい、又、絡んだ目が穀粒状のためともいい、「倭名類聚抄」は粟の如しと述べる。「伊呂波字類抄」に弘仁十四年(823)夏、太上皇が熱を発し厚地の袍袍が着けられないので通気のよい穀袍を用いた。これから夏季の装束として穀織を用いたと記す。以後夏装束として広く用いた。 |
【穂高天蚕糸〜農商工連携の取り組み】
株式会社矢代仁が中心となり、農商工連携を計画し、京丹後の織物加工企業(工)と安曇野市天蚕振興会(農)会員へ農商工連携への参画を求め、近畿経済産業局から平成20年度新連携対策補助金を受け、平成21年4月「天蚕糸と機屋の伝統技術を活用した新商品の開発」を目的とする農商工連携体の構築を行いました。2009年秋以降、実施計画の作成、天蚕繭の安定供給のための研究を進め、農商工連携による付加価値ある商品開発を進めています。 |