矢代仁トピックス



御召の変遷
【江戸から明治】
江戸時代には、徳川家の御召料(貴人のための衣類の尊称)としてだけでなく一般の柳条縮緬も高級絹織物として多く作られていました。ほとんどが細縞か細格子、無地でしたが、上流の人々だけでなく富裕な町人にも歓迎されていました。
明治に入ると、上等な絹織物の御召縮緬を、広く庶民がおよばれ着などの社交着として着始めました。この頃、ジャガード機が舶載され、縞格子だけでなく、模様が織り込まれた紋御召が作られ始めました。じきに、緻密な柄ゆきの風通御召が作られ、爆発的に流行します。それ以降、さまざまに織り方を工夫した御召が作られ、なかでも画期的だったのが、絵緯糸(えぬきいと)を織り込んで模様を表す縫い取り御召の登場でした。

※縮緬は後染めの生地であるのに対して、御召は先染めのため、先染め縮緬とか、柄の多くが柳のような細縞だったため、柳条(縞)縮緬とも呼ばれていました。
【大正から昭和】
明治末の日露戦争の戦勝気分も手伝い、大正に入るとますます、派手やかな好みが流行し、技巧的で高級感のある御召が作られてゆきます。極細糸使いの高級御召の錦紗御召はそんな世情で生まれました。柄は海外からの影響も受けてモダンな味付けで大柄のものが流行しました。
昭和も戦前までは派手な好みがエスカレートし、金銀糸や漆糸、ラメ箔糸などが大流行しました。戦後は全体の洋装化の影響で、着物の好みは一変しましたが、最近はまた、縞や絣の御召、紋御召、風通御召、縫い取り御召などを現代の好みに合わせて上質なものが生産されています。
西陣風通御召(矢代仁工場裂見本帳「瑞宝」より復刻)
西陣風通御召(矢代仁工場裂見本帳「瑞宝」より復刻)


季節の花ギャラリー
月見草、夾竹桃:矢代仁蔵書「四季の花」
月見草、夾竹桃:矢代仁蔵書「四季の花」
月見草〜夏、月ののぼるころ、河原や海辺の草原などの薄暗がりの中で、黄色い四弁の美しい花を見るまに咲きひらく待宵草や、大待宵草は、俗に月見草と言われている。だが、本当の月見草は、白い四弁の花である。薄暮に花を開く花弁の白を夕月に比してこの名をつけたもので、翌朝にはしぼんで紅色となる。原産は北アメリカで、観賞花として栽培されるが、性質が弱く野生状態とならず、ほとんど見ることができない。待宵草を月見草と言うのは、誤称としてとがめだてするほどのことはない。
夾竹桃〜インドの原産で、高さ3メートルあまり、太陽を好む常緑灌木で、観賞花として庭園に植えられる。葉は桃の葉に似て、質が厚く、濃緑色で、晩夏のころ、梢に香りのよい紅色の桃に似た美しい花を2つ3つ集めてひらく。その花期は長く、花盛りをすぎると炎暑に咲きづかれた姿を見せる。


矢代仁が出品する主な催しの予定

日程 場所 催し名
6月
29日〜7/12 東武百貨店:店内 矢代仁セール
7月
4〜5日 札幌三越:ホテルオークラ札幌 特選会

5〜6日 三越本店 金沢ツアー

6〜8日 銀座きしや:銀座店内 赤札市

6〜12日 山田屋:シルクラブ 御召展

8〜9日 大阪高島屋:太閤苑 夏豪華展

8〜9日 名古屋三越:名古屋美術倶楽部 夏価格大見切市

11〜16日 銀座きしや:札幌店内 赤札市

13〜14日 美馬:京都・岡崎六盛 京都展

15日 高島屋:東京美術倶楽部 特選きもの特別ご奉仕会

21〜24日 銀座きしや:名古屋店内 赤札市

22〜23日 京都高島屋:店内 特選きもの決算感謝市

23日 心斎橋大丸:ホテルニューオータニ大阪 鳳凰会
8月
15〜28日 三越本店:店内 矢代仁展

19〜22日 名古屋高島屋:店内 特選呉服特別ご招待会

25〜26日 大阪高島屋:店内 決算ご奉仕会




YASHIRONI 株式会社 矢代仁
〒604-0021 京都市中京区室町通二条南入蛸薬師町272-2
TEL (075)211-2421 FAX (075)211-2428
当ページに掲載されている情報・画像を、無断で転用・複製する事を禁じます。