矢代仁トピックス



第41回夏の鼎美会
粛啓 新たな年を迎え、尊堂益々ご清栄の段慶賀の至りに存じます。
恒例の夏の鼎美会を開催することに致しました。
三社の精魂に成る夏物をご高覧ご批判を仰ごうと存ずる次第であります。
お繰合わせの上是非ご光来の程をお待ち申し上げます。

 
【鼎美会主旨】
千總、川島織物、矢代仁(以下、私共三社)が祖業として夫々幾星霜の風雪の下、互に持ち続け互に磨き続けて参りました奇しきよしみときずなを一層強め活かして、私共三社の特技を高める為益々研鑚と努力を注ぐ場として組織しました(昭和32年発足)のがこの鼎美会であります。汗と油の滴る先人達の伝統は力めて守ると共に、進展する服飾文化の在り方にも意を用い、佳い染、良い帯、善い御召をと、私共三社が鼎の心を心とし其の美を念じて力を協せて参る考えであります。年々時を選んで陳列会を催しますのも諸賢の御教示と御批判を仰ぐ主旨に外なりません。
【鼎(てい・かなえ)とは】
鼎とは、鍋状の器に一対の耳と中実の三足を付けたものをいう。耳は棒を通して持ち上げるためのもの、足は下から火を焚いて中の肉類などを煮るためのものである。古代中国で王権の象徴として重視され、礼器のうち最も尊ばれた。「鼎立(ていりつ)」の語があるように、三者が互いに向かいあって立つことの意。
「鼎」(殷代)
「鼎」(殷代)
出典:講談社「故宮博物院」


1)	吉祥文様〜松・竹
訪問着「松と竹」

松竹の四季変わらぬ緑を保つ姿は神性、永遠性をあらわすとされます。
常緑樹の松は、色の変わらぬことのめでたさがよろこばれ、松は千年の齢をたもつともいう故に、千歳緑の名もあります。常磐の松と呼ばれるのも、常緑が永遠不滅のものとして、神に祈りを捧げる色だからでしょう。松のまだ生長しない姿は、若松という文様となって、能装束や帯などに織り上げられています。松の緑、という言葉があるように緑ではあっても、若松と老松ではその色あいが違います。日本の色名では松葉は明るい色ですが、常磐、千歳緑は深い緑をさします。松の文様は格の高いものですから、礼装となる留袖や振袖、また、その袋帯に多いものです。

竹の文様として、よく見るのは「松竹梅」。これは「歳寒三友」で寒に耐えるものとして尊ばれ、我が国では吉祥文様となっています。「歳寒二雅」は竹と梅です。「三益友」は竹・石・梅、「四君子」は竹・梅・菊・蘭で、いずれも吉祥文様に使います。

訪問着「松と竹」


春の美さを展・単衣の会

矢代仁の「家訓」は創業者矢代庄兵衛が常々皆にいいきかせてきた言葉を、宝暦八年(1758)に二代目庄兵衛と支配人とが「定メ」として書き記したもので、毎年一月四日(当時は正月三日と七月十七日)社長が社員に読んで聞かせることから、当社では「読みきかせ」と呼んでおり、これは第二次大戦中も絶えることなく連綿と続いて今日に至っています。この「定メ」は制定以来、江戸、明治、大正、昭和、平成の各時代を通じて矢代仁の伝統を育んできたものであり、当社の経営哲学となっているものです。

※ご参照:「トピックス・バックナンバー」2001年12月号に全文掲載

季節の花ギャラリー
葉牡丹
葉牡丹

葉牡丹〜キャベツの一種に緑葉甘藍(ケール)があり、結球した頭をつくらず、茎の頂きに大きな叢葉を形成する。葉を飼用・食用にするほか観賞用または食品装飾用にするが、このケールから改良された品種が葉牡丹である。日本で作り出されたものはことに美しく、葉は広く、心葉と心に近い葉にアルビノ(白っ子で葉緑粒ができぬこと)が現われるのが特徴である。白葉牡丹と赤葉牡丹があり、白・黄・紫・紫紅・淡紅・鮮紅などを混じた五色葉がある。名古屋を発祥地とし、もっぱら装飾用・観賞用にし、新年の花に用いることが多い。



矢代仁が出品する主な催しの予定
  日程 場所 催し名
12月
29日〜1月11日 広島三越:店内 均一会
1月
7〜11日 千粋:店内 お正月展

7〜20日 名古屋三越:店内 均一会

9〜26日 日本橋三越本店:店内 均一会

13〜19日 横浜高島屋:店内 お茶席の着物と帯

15〜17日 大阪高島屋:店内 初売市

15〜17日 津の国や本店:店内 初春の市

16〜17日 横浜高島屋:料亭滝川 大見切り市

16〜17日 日本橋三越本店:店内 相撲ツアー

20日 千總:東京美術倶楽部 お茶席着物のつどい

20〜26日 神戸大丸:店内 初春バーゲン

20〜27日 日本橋高島屋:店内 西陣御召展

21〜24日 JR名古屋高島屋:店内 蔵出し市

21日〜2月3日 おび冉:店内 特選BS

22〜24日 広島高橋:店内 初市

22〜24日 トミタ:彩り一番館 陳品館

23〜24日 岡山近藤:岡山シンフォニーホール 初市(75周年展)

23〜31日 札幌三越:店内 均一会

26日〜2/2 丸井今井札幌本店:店内 藤彩会

28日〜2/2 トキハ:店内 巧裳会

30日 岡山高島屋:一楽 逸品会
2月
4〜7日 小いけ:酒田本店ビル 麹美会

4〜17日 おび冉:店内 お茶席特集

15〜17日 おび冉:店内 京王特選会

6〜7日 日本橋三越本店:帝国ホテル 逸品会

10〜23日 日本橋三越本店:店内 鼎美会

11〜14日 小いけ:鶴岡市文化会館 麹美会

16〜22日 日本橋高島屋:店内 東西名匠展

16〜22日 札幌三越:店内 きもの特選会


選りすぐりの御召展・ほっこり呈茶席のご案内

○選りすぐりの御召展〜すっきり着られる京都の御召

「縞格子御召」
「縞格子御召」
「絣御召」
「絣御召」
 

創業290年、京都の西陣高級御召メーカーである矢代仁(やしろに)が2010年2月、はじめてサロン形式の呉服展を開催いたします。 「本物の御召をゆったりとした雰囲気の中で見ていただきたい」 本展では、上質、清潔感、調和のとれた色合い、着味の良さを追求したオリジナル御召を中心として、染め帯や織り帯など、選りすぐりの作品をとりそろえます。 コシと張りに優れた御召は、すっきりと着られる織物として、大正から昭和の時代には、京都はもちろん、東京山手の奥さまやお嬢さまたちのお出かけ着として愛用されてきました。 今、カジュアルにもセミフォーマルにも使える澄んだ色合いのシンプルな御召が、ふたたび注目を浴びています。 本展でご紹介する御召は、無地御召、縞御召、絣御召、紋御召、風通御召などの多彩な種類。どれも老舗ブランドならではの確かな品質を誇ります。 観劇や茶会、ちょっとしたお出かけ、パーティー……に、本物の御召をぜひお役立てくださいませ。 皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。


  東京都目黒区自由が丘3-6-25
東急東横線・東急大井町線、自由が丘駅下車、徒歩6分
http://www2.odn.ne.jp/intermedia/
 

担当:大久保、川畑
TEL:075-254-6065
maill:info@yashironi.co.jp



○御召の小気味よい足さばきが見られる〜「ほっこり呈茶席」のご案内

会期中、会場の茶室に呈茶席を設けます。 御抹茶と京都老舗の和菓子をご用意して、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。




 

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