○手織草木染紬「魔笛」志村洋子 作染織家。「藍建て」に強く心を引かれ、三十代から母、志村ふくみと同じ染織の世界に入る。1989年、母とともに「都機工房」を創設する。自然と神々が一体だった古(いにしえ)の織女のように織物に新たな美と活力を見いだしたいと願い創作に励んでおられます。(使用草木染料:蘇芳、藍、玉葱、刈安など)
○手描き友禅訪問着「橘寿彩雲」淡いピンクの同色系で、柔らかくバックを暈し、幻想的に表現しました。橘を摺り疋田と刺繍で仕上げた対比が印象的な訪問着です。
○絞り刺繍振袖「慶長名錦」慶長小袖より取材。白地に映える朱の桶絞りのなかに、垣根柄を疋田で表現しました。金駒や色糸で豪華細密に縫い上げた逸品です。
染織光悦会は、昭和3年、先代若松華瑶氏(帯の若松)等の声掛けにより、染織界への影響著しい、琳派の師、万能の天才本阿弥光悦(1558〜1637)翁に感謝、報恩の誠を尽くすを目的として発会。当日は商いをせず、同人研鑽を主とする作品展。 会場は、光悦寺、国際会議場、愛染倉、京都文化博物館、ビル葆光と移り、今回は京都文化博物館・別館。 会員は、きものの丸三イトカワ、岩田、室町の加納、千艸屋、に志田、帛撰、藤井絞、みやした、矢代仁の九社(イロハ順)。
ワスレナグサ
勿忘草(わすれなぐさ)〜ヨーロッパ原産で、ミヨソティスと言う。30センチほどの茎を出し、長楕円形の葉のわきから枝を分かち、晩春、可憐な青紫色の合弁花を穂状につける。広く栽培して愛翫(あいがん)されるが、北海道には自生のものが多い。名前は「私を忘れるなよ」との意味である。わするな草。