「着物美」を追求すべく有史以来の文化、美術、芸術、風俗などに焦点をあて、「時代アーカイブス」と題し制作いたしました。
◯奈良時代〜京友禅訪問着「正倉院校煌宝」正倉院の鏡裏などの装飾柄に多くみられる狩猟紋より取材。新小石丸の艶やかな生地を使用し光沢ある紋意匠をカラフルな色彩で仕上げました。
◯鎌倉時代〜すくい縫取紋御召訪問着「織成裂」強撚糸使いの紋御召地に、名物裂の柄を手すくいで丁寧に織り上げました。手もみ地入れで風合いの良さを更に引き出した逸品です。
◯室町時代〜総縫取御召訪問着「洛中洛外図」刺繍のような精緻な文様を総柄の織物で再現した矢代仁最高峰の御召。細やかな洛中洛外の様子を表現するためには、紋図や糸作り、製織まで、全ての工程で高度な技術を要します。
◯桃山時代〜京友禅京刺繍黒留袖「蒔絵繍粋」蒔絵にみられる桐と鳳凰図を、金駒刺繍や金箔を豪華に使い、格調高く表現しました。
金盞花
金盞花〜南ヨーロッパの原産で、高さ30センチばかり。一本の茎に一つの花をつけ、朝ひらき、夕べにはしぼむ。房州などの暖地では二月ごろから、ふつう四、五月ごろから数ヵ月にわたって、濃い橙黄色の杯形の頭状花を咲きつづける。常春花・ときしらずの名もある。栽培して切花とし、仏花とする。切花生産地として有名な房州や伊豆では、年内から咲きはじめるが、開花期には畑一面橙黄色の毛氈を敷いたようで美しい。現在金盞花と言っているのは大形の唐金盞で、在来種の金盞花はあまり作られない。洋名カレンジュラ。