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無線友禅 |
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▲「付下訪問着」
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伝統の手描き友禅は糊友禅がもっとも一般的で、多くの技法は模様の縁を糊で隈取ることにより、地色と模様の間に線が入り、一色一色の区別がはっきりし、鮮明な表現が生まれます。「無線友禅」(濡れ描き)とは、濡らした白生地に絵筆で直接描く技法で、淡くにじむ効果をねらいます。何度も色を重ねて深い色合いに仕上げていきます。地色と模様があたかも一体となり(線が無い)
、かつ非常に柔らかく表現されます。
明治時代の横山大観画伯が西洋画に近い遠近感を表現する意味で、この技法を用い、その発表の中で初めて「ムセン」という言葉が使われたことが文献に残っています。
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▲訪問着「欧州紀行」 |
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