矢代仁トピックス



粛啓 新たな年を迎え、尊堂益々ご清栄の段慶賀の至りに存じます。
恒例の夏の鼎美会を開催することに致しました。
三社の精魂に成る夏物をご高覧ご批判を仰ごうと存ずる次第であります。
お繰合わせの上是非ご光来の程をお待ち申し上げます。
  【鼎美会主旨】
千總、川島織物、矢代仁(以下、私共三社)が、祖業として夫々幾星霜の風雪の下、互に持ち続け互に磨き続けて参りました奇しきよしみときずなを一層強め活かして、私共三社の特技を高める為益々研鑽と努力を注ぐ場として組織しました(発足以来46年)のがこの鼎美会であります。汗と油の滴る先人達の伝統は力めて守ると共に、進展する服飾文化の在り方にも意を用い、佳い染、良い帯、善い御召をと、私共三社が鼎の心を心とし其の美を念じて力を協せて参る考えであります。年々時を選んで陳列会を催しますのも諸賢の御教示と御批判を仰ぐ主旨に外なりません。

【鼎(てい・かなえ)とは】
鼎とは、鍋状の器に一対の耳と中実の三足を付けたものをいう。耳は棒を通して持ち上げるためのもの、足は下から火を焚いて中の肉類などを煮るためのものである。古代中国で、王権の象徴として重視され、礼器のうち最も尊ばれた。「鼎立(ていりつ)」の語があるように、三者が互いに向かいあって立つことの意。


  三月三日桃の節句。お雛様を飾って、きものでおめかし。おばあちゃまと孫娘たちの、素敵なお祝いの一日が始まります。雛祭の御馳走には、必ずといってよいほど、貝が使われています。蛤、浅蜊など、お吸物に、酢の物に、煮物にと、貝の名を聞くと料理が思い浮かぶほど、親しみ深い春の味です。また、「貝合わせ」という遊戯が、平安時代、貴族の間で盛んに行われました。古くは珍しい貝を示し合うだけであったようですが、やがて貝の内側に絵や和歌を書き、それらを合わせる貝遊びとなり江戸時代まで伝承されました。上流女子の遊びです。貝を入れておく箱を「貝桶」とよびます。当時、公家や武家のお嫁入り道具にはなくてはならないものとなり、家の格式を表すために、漆塗りに家紋や文様を金で描いた贅沢なものが競ってつくられました。



季節の花ギャラリー
水仙花:矢代仁蔵書「梅嶺画鑑」
水仙〜水仙は早春酷寒の候に開花し、花弁は白、花冠は黄色で匂いがよく、鑑賞用として庭園に栽植される。一重のほかに八重咲きもある。正月の生け花に使われるのはこれ(ニホンズイセン)。雪の中に咲くので、室町期の「下学集」には雪中華とある。当時は雪にもめげず咲く福寿草や節分草はまだ一般には植えられていなかった。福井県の県花とされる。黄色い色の黄水仙は、水仙が東洋種であるのに対し、南欧の原産で陽春のものである。
水仙の名所としては、瑞泉寺(神奈川県鎌倉市)、城ケ島公園(神奈川県三浦市)、爪木崎(静岡県下田市)、越前海岸(福井県越前町)、黒岩水仙郷(兵庫県南淡町)、立川水仙郷(兵庫県洲本市)などがある。

歳時記より
猿廻し〜新年に猿を背負って家々を廻り、太鼓を打ちつつ猿に芸をさせるもの。古くから猿は厩(うまや)の守りとされ、馬と関係の深い武家や農家の厩の祓いをして、一年間の無事を祈るのが猿廻しの本来の姿であったと思われるが、後に正月の祝福芸となり、宮中などに出入りするようになった。江戸時代には江戸城・諸家に出入りし、大道芸・門付け芸として人気を呼ぶようになると、現在のように正月以外でも見られるようになった。
猿:矢代仁蔵書「梅嶺画鑑」

一月の主な行事
○京都
1日〜 各寺院 修正会
年の初めにあたり、数日の間、国家と家族の繁栄を祈る正月の法会。
  八坂神社 おけら詣
1〜3日 六波羅密寺 皇服茶
新年の祝儀茶。空也が本尊に供えた薬湯を病人に授与したことにはじまるという。若水で煎じた茶に小梅干、結び昆布を入れたものを参詣者に授与する。
2日 広隆寺 釿始め
宮大工の年頭儀式。一年間の工事の無事を祈るもので、宮大工が古式衣装と道具で行う。
  北野天満宮 北野の筆始祭
3日 八坂神社 かるた始め
祭神素戔鳴尊(すさのおのみこと)が和歌の祖神とされるのにちなんで催されるようになった。日本かるた本院主催。神前にかるたを奉納し、玉串奉奠のあと、十二単衣姿の女性が手合わせをする。
4日 下鴨神社 蹴鞠始め
蹴鞠保存会の主催で行われる。水干、紫袴、烏帽子という姿で革沓を履き、鹿皮でつくった鞠を蹴る。午後二時ごろ、今年初めての競技を奉納する。
5日 伏見稲荷大社 大山祭
稲荷山上に神職信者が登り、御膳谷で酒を盛った斎土器(いみかわらけ)を御饌石(みけついし)という霊石の前に並べ、神に供えたあと、日陰蔓(ひかげのかずら)を首にかけて神蹟を巡拝する。
7日 大雲寺 おくすべ
松葉を本堂の中でくすべながら加持祈祷を行う。この煙にあたると無病息災で過ごせるといわれている。昔はこの煙を空櫃に入れて御所まで運んだという。
  清水寺 清水の牛王
8日 梅林寺 じじばい講
8〜12日   恵美須神社
十日えびす大祭。えびす神の誕生日(1/10)を祝うもの。8日は招福祭、9日は宵えびす祭、両日宝恵駕篭が出る。10日が大祭、11日残り福、12日撒福祭。参道に並んだ店では熊手、吉兆笹、縁起物などを売る。
8〜14日 東寺 御修法
天皇の御衣をうけて国家安泰、五穀豊穣を祈る、真言宗最高の儀式。8日、勅使を迎えて灌頂院で御衣伝達式を行い、14日に奉還するまで真言宗各本山の高僧が加持祈祷をつづける。
9〜16日 西本願寺 御正忌報恩講
1月16日は宗祖親鸞上人の命日にあたるので、遺徳を偲んで大法要を行う。浄土真宗の年間最大の行事で、全国から門信徒が参詣し、連日三座の法要や門信徒の集いがある。
最初の寅の日 鞍馬寺 初寅
初寅大祭といい、寅の刻に本尊毘沙門天の前で大護摩供を修し、今年の福徳を祈る。参拝者には魔除けの張り子「あうんの虎」や開運招福の「お宝札」などを授与する。
最初の辰の日 貴船神社 初辰
竜(辰)の日に水の神をまつり、この年の開運招福、家業繁栄を祈願する。参拝者に粕汁の接待がある。毎月上辰の日に例祭が行われている。
12日 伏見稲荷大社 奉射祭
御弓始神事ともいう。神苑斎場に蛇縄と呼ぶ注連縄(しめなわ)を張り、大的をたて、神官が白木の弓に矢をつがえてこれを射る。邪悪を払い今年の農作物の豊凶を占う神事。
15日 泉涌寺 七福神めぐり
山内の七福神を巡拝して開運を祈る行事。総門で福笹をいただき、番外を含め九ヵ所の福神をめぐり、そのしるしを笹につけていく。
  三十三間堂 柳のお加持と弓引き初め
9日から秘法を修し、15日結願の日に妙法院門跡が柳の枝でお加持の浄水を注ぎ浄める。弓引き初めは三十三間堂通し矢ともいう。
  空也堂 王服茶会
空也が献上した王服茶で村上天皇の病気が治ったという故事により、無病息災厄除けになると伝えられる。直径30センチの大茶碗に青竹茶筅でたてたお茶を五人で回し飲みする。
  三栖神社 左義長
「とんど」ともいう。朝早く、笹、葦、榊、竹、杉を組合わせた10メートルの山に火を入れる。ここで注連縄も焼く。書き初めを火中に投じ、それが空にあがることを吉書揚げといい、半紙が高く舞い上がると上達するといわれた。
17〜18日 今熊野観音など 初観音
観音菩薩の最初の縁日(18日)。京には古くから観音詣りの風習があり、御詠歌をあげて朱印をうけて巡拝する。今熊野観音、清水寺、六角堂、革堂(行願寺)、牛尾観音(法厳寺)、六波羅蜜寺などが代表的な寺。
20日 城南宮 湯立神楽
湯をふりまいて無病息災を祈る禊の儀式。祝詞、舞のあと、白装束の巫女が沸騰する大釜の湯の中に酒、塩、米を入れ、笹の葉を浸して参拝者にふりかける。
21日 東寺 初弘法
毎月21日は弘法大師の縁日。1月は初弘法として、終い弘法とともに特ににぎやかで、所狭しと露店が並ぶ。
24日 愛宕神社 初愛宕
25日 北野天満宮 初天神
毎月25日は天神さんの縁日で、特に新春の参拝者の中には合格祈願の受験生が多い。正月2〜4日の神前書き初めに奉納した作品が展示される。
○全国
1日 東京都皇居 四方拝
  奈良県桜井市大神神社 繞道祭
  三重県伊勢神宮 初伊勢
1〜3日 箕面市滝安寺 箕面の富
1〜7日 鎌倉市鶴岡八幡宮 御璽頂き
2日 神奈川県寒川町寒川神社 追儺
  東京都皇居 一般参賀
3日 奈良市春日大社 神楽始
  福岡市筥崎宮 玉せせり
直径三十センチほどの雌雄二つの木玉を清め、雌玉は貝桶に納められるが、雄玉は海水で身を清められた褌一つの岡、浜、馬出地区の若者たちの群に、神官の手によって投げ入れられる。若者たちは体をぶつけ合い、この玉を奪い合う。最後に玉を神前に捧げた者を福男といい、その年の幸福や豊作、豊漁が約束されるという。
  茨城県大和村大国玉神社 鍬打祭
  岡山市吉備津神社 矢立の神事
3・4日 静岡県引佐町寺尾・川名 ひよんどり
当日は粟餅、つけものなどの献上があり、夜になり大松明の献上となる。この時、薬師堂の入口には若者たちがいて、献上をさまたげようとしてもみ合い、松明の火を消す。その松明の状態により、当年の豊凶を判じるという。ついで堂内で大禰宜(ねぎ)、小禰宜を中心に田遊びふうの行いがある。
4日 大阪市住吉大社 住吉踏歌節会
4・5日 長野県天龍村諏訪神社 坂部の冬祭
5日 奈良市南市 五日戎
  東京都浅草寺 牛王加持
6日 金沢市犀川河川敷 加賀鳶出初式
  岐阜県白鳥町白山長滝神社 六日祭
  長野市善光寺 賓頭廬廻し
6・7日 高崎市少林山達磨寺 達磨市
縁起物の達磨を売る市。関東を中心に盛んな風俗。主に養蚕農家の縁起物として眼を入れる風習が広まった。前年の達磨よりも大きな達磨を買い替えていく。
7日 各地 七種
  太宰府市太宰府天満宮 鷽替と鬼すべ
鬼を燻(くす)べる役の燻べ方と、鬼を警護する警固方とに分かれ、燻べ方は天満宮の祓殿にこもる鬼を追い出すために青松葉とわらの山に火をつけていぶり出そうとする。一方、警固方は鬼を救おうと堂の板を小槌で打ちこわそうとして互いに争う。やがて鬼は堂内を七度半回る間、神官が卯杖で鬼面を打ち、豆を投げて鬼を外に追い出す。松明の燃え残りや灰は家に持ち帰ると厄除け、火防のまじないになるといわれる。
  新潟県弥彦村弥彦神社 弓始神事
  静岡県三島市三島神社 お田打祭
  鹿嶋市鹿島神宮 青馬祭
  福岡県久留米市玉垂宮 鬼夜
7〜15日 長野市善光寺 御印文戴き
9〜11日 大阪市今宮戎神社 十日戎
10日 香川県琴平町金刀比羅宮 初金毘羅
10日ごろ(吉日) 東京都皇居 歌会始
11日 東大阪市枚岡神社 粥占神事
  名古屋市熱田神宮 踏歌神事
宮廷行事の古式を今に伝える厳粛な神事。春の大地を踏み、土地の精霊を鎮め、除厄と福を招くことを神に祈願する。
  藤沢市遊行寺 遊行寺の札切
13日 大阪市住吉大社 住吉の御弓
14日 大阪市四天王寺 四天王寺どやどや
14・15日 長野県阿南町新野伊豆神社 新野の雪祭
雪が豊作の予兆とされ、雪をつかんで神前に供えたり、舞人が「大雪でございます」と連呼したりする作法がある。諏訪神社から伊豆神社にかけての本行事では、舞などによる神楽の儀、がらん様の祭、本殿の儀と続き、大松明立てによる庭の儀でクライマックスをむかえる。
  各地 左義長・どんど
15日 神奈川県三浦市三崎町 ちゃつきらこ
漁家の少女たちが、正月の晴着の上に千早に袴、立烏帽子、花かざしをつけ飾り、十人から二十人の集団で踊る。神社の収穫祭の行事の祝儀唄に発した豊年踊りの一種。踊りの種類は六種類。「ちゃつきらこ」はその中の一つ。綾竹踊りの古風な匂いが残されている素朴な踊り。
  奈良市若草山 奈良の山焼
17日 秋田県(2/17にも) ぼんでん
18日 八幡市石清水八幡宮 厄神祭
  東京都浅草寺 亡者送り
20日 広島県厳島神社 百手祭
  岩手県平泉町毛越寺常行寺 毛越寺延年の舞
修正会の古式の修法と、引き続き演じられる歌舞の総称。常行三昧供と延年の舞が行われる内陣の儀と、蘇民祭が行われる外陣の儀が並行し、いりまじって翌朝まで続く。
24・25日 東京都亀戸天神・大阪市大阪天満宮 鷽替
  宮城県涌谷町箆岳山白山社 箆岳白山宮祭
初卯の日 大阪市住吉大社 初卯
中旬 香川県坂出市王子神社 櫃石百々手祭
中〜下旬(吉日) 東京都皇居 講書始
一月(15日間) 東京都両国国技館 初場所
旧七日 青森県岩木町岩木山神社 七日堂神賑祭
旧七日ごろ 大分県国東半島六郷満山 鬼会
旧七日ごろ(日曜) 福山市鞆八幡 御弓神事
旧七・八日 水沢市黒石薬師堂 黒石裸祭
旧七〜九日 松山市椿神社 椿祭
旧十三日 稲沢市尾張大国霊神社 儺追の神事
旧十四日 奈良県吉野町浄見原神社 国栖奏
旧十五日 長崎市崇福寺・唐人屋敷 元宵節
旧十八・十九日 静岡県水窪町所能山観音堂 西浦田楽
旧正月 沖縄 初御願
旧正月上旬 鹿児島県奄美地方・沖縄県 年日祝


矢代仁が出品する主な催しの予定
  日程 場所 催し名
1月 2〜7日 広島三越:店内 お年玉市
  2〜8日 大阪三越:店内 特別ご奉仕会
  2〜26日 三越本店:店内 春の京呉服均一会
  5日 伊勢丹:店内 お正月フェア
  6〜26日 三越鹿児島:店内 均一会
  6〜26日 福岡三越:店内 均一会
  7〜14日 伊勢丹:店内 特選バーゲン
  9〜11日 そごう横浜店 川島織物展
  10〜12日 大阪高島屋:店内 初荷市
  11日 銀座松坂屋:金田中 春の新作逸品きものと帯
  13日 岡山高島屋:ホテルグランヴィア岡山 呉味の市
  13〜26日 大阪三越:店内 均一会
  14日 名古屋三越:店内 均一会
  14〜27日 西武百貨店池袋:店内 大のれん市
  15〜20日 丸井今井:札幌店 藤彩会
  15〜21日 東武百貨店:店内 矢代仁セール
  16〜18日 津の国屋:店内 新春の会
  16〜25日 藤徳:店内 初市
  17〜21日 糸園呉服店:店内 初荷びらき
  18日 京都大丸:岩田本社 蔵開き市
  21〜27日 名古屋三越:店内 売りつくし
  22〜27日 丸井今井:旭川店 藤彩会
  25日 大阪高島屋:帝国ホテル大阪 豪華展
  25日 心斎橋大丸:日航ホテル大阪 決算大謝恩会
  25日 三越本店:ホテルニューオータニ 逸品会
  27日 京都高島屋:宇治、花やしき 上品会内々覧
  28日〜2/2 日本橋高島屋:店内 矢代仁展
  29日 京都高島屋:彦根キャッスル 上品会内々覧
  30日 京都高島屋:大津、あみ定 上品会内々覧
  31日 東武百貨店:八芳園 特招会




    YASHIRONI 株式会社 矢代仁
〒604-0021 京都市中京区室町通二条南入蛸薬師町272-2
TEL (075)211-2421 FAX (075)211-2428
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