矢代仁トピックス



  尾形光琳と尾形乾山の兄弟が活躍を始めるのは、元禄10年代(1700年前後)の京都である。光琳(1658〜1716)は、17世紀前半の俵屋宗達の芸術を継承し、いっそう斬新な意匠効果を加えた。掛幅画などの、いわゆる観賞用の絵画のほか、扇面などの実用品の装飾や工芸品の絵付なども手掛け、日本美術の装飾的な特色を代表する画家と目されている。尾形乾山(1663〜1743)は京焼の陶法を学び、独特の意匠の陶器を生み出した。ことに光琳の絵に乾山が能書を生かして賛をした、兄弟合作の作品に傑作が多い。晩年の江戸在住期には、光琳風の絵も描いている。
槙〜暖地に自生する。すぎ科の常緑高木、日本特産。葉は細長く厚い。大きいのは20メートルに達するが、庭木、生垣にするのは小さい。材は建築・器具用。自生種を「いぬまき」、栽培したものを「らかんまき」という。



季節の花ギャラリー
ヒアシンス:矢代仁蔵書「西洋草花図譜」
ヒアシンス〜小アジア原産の球根植物で、徳川時代に渡来した。葉は多肉で中がへこみ、春、葉心から20〜24センチあまりの花梗(かこう:枝や茎から分かれ出て、その先に花のつく、短い柄の部分)を出し、百合に似た小花を直立した円柱形にむらがり咲かせる。原種は、紫がかった青色だが、白・紅・黄・紫・桃色など多くの品種があり、いずれも甘美な香りと可憐な花容は、花壇に、また鉢植にして賞美される。

歳時記より
雉子(きぎす):矢代仁蔵書「梅嶺画鑑」
雉(きじ)〜日本特有の鳥で、草原・畑地・雑木林などにすみ、猟鳥として趣味深く、肉も味がよい。雌雄羽色を異にし、雄は黒色・銅赤色・黄色などの複雑な斑文があり、頭のうしろに耳のような二つの羽が立っている。目のふちの皮膚が裸出して赤色を呈していることも、尾がきわめて長く美しいことも特徴的である。春になると、雄は雌を呼ぶためにケンケンと勇ましい声で盛んに鳴き、雌はチョンチョンと可憐な声で応える。高い羽音と共に直線飛行で飛び立つ。その鳴声を古来「雉のほろろ」と言っている。この時期は羽毛もまたもっとも美しく、挙動も活発で、肉の味もいい。留鳥で四季を通じて見られるが、春のものとされているのは主として声のあわれさからで、狩猟にむすべば冬である。「焼野に雉子、夜の鶴」と、子を思う親の愛情の深さにたとえられている。雉をおびき寄せるために、鹿の角または真鍮(しんちゅう)で作った雉笛がある。

鳴鳥狩(ないとがり)〜春の鷹狩り。朝鷹狩とも。朝鷹とも言い、宵のうちに雉の鳴くところを聞いておいて、未明に行って捕るので、聞きすえ鳥・見すえ鳥とも言う。泊り山・泊り狩と言うのも、未明に出かけて行くからの名目。




二月の主な行事

○京都
2〜3日 千本釈迦堂 おかめ節分会
2日は江戸風俗による行事で、厄おとし、鬼やらい、福面売りが行われる。3日は古式による厄除け行事で、おかめ踊りやおかめ姿の豆まきがある。
  須賀神社 節分祭
江戸時代の風俗、懸想(異性に思いをかけること)文売りが出て、良縁を得る縁起ものを売る。縁結びにちなんで、追儺招福豆まきには、きれいどころに混じって翁、媼(おうな)も豆をまく。
2〜4日 壬生寺 節分祭
火伏せの行法や壬生狂言「節分」が上演される。参詣者は素焼きの炮烙(ほうらく)を購(あがな)って年令氏名などを墨書し、厄除けを祈願奉納する。この炮烙は四月の大念仏会で上演される「炮烙割り」の中で割られ、これで厄除け、開運が授けられる。
  吉田神社 節分祭
2日夕方,大舎人(とねり)が桃弓で鬼を追い払うという古式の追儺式が行われる。3日は火炉祭で、八角形に杭を打ち青竹と紙垂(しで)をつけた火炉でお札を焼く。4日は福豆抽選会がある。
3日 廬山寺 追儺式法楽
節分会の行事。鬼の法楽と呼ばれる。開山の良源が修行を妨げる鬼を退散させた故事にちなみ、鬼に豆を投げて悪疫退散を祈る行事。赤青黒三匹の鬼が踊りまわるが、護摩の火をうけ、豆と餅を投げられて退散する。
9日 山科区小山 二九(にのこう)
大蛇の慰霊祭。橙と藁でつくった大蛇を孟宗竹につけ、二九の雄松と呼ぶ大木までかついで奉納し、慰霊と五穀豊穣を祈願する。この大木に2月9日に大蛇が山の神となって宿るという。
23日 醍醐寺 五大力尊仁王会
「五大力さん」と親しまれている、上醍醐の五大堂の本尊五大尊明王の法会。下醍醐の金堂で法要を営み、万民豊楽を祈念して堂前で山伏が柴灯(さいとう)護摩供を修す。紅白重ねの五大力餅(150キロ)を持ち上げる力くらべが人気。
23〜24日 上賀茂神社氏子町内 幸在(さんやれ)祭
もとは田の神を山から迎える神事。十五歳になった男子の成人入りを、町内の住民が共同で祝う祭で、23日は「あがり」とよばれるその子の家で十五歳までの子が祝膳をふるまわれ、24日は太鼓を叩くあがりを中心に、行列が町内の山の神、大田神社・上賀茂神社を巡拝する。
25日 北野天満宮 梅花祭
この日は祭神菅原道真の祥月命日にあたり、道真が梅の花を愛したことにちなんで、梅花の御供を献じる。菜種御供ともいわれる。このころ境内の梅が美しく咲くので、その下に野点席を設け、上七軒のきれいどころが出仕して茶席を彩る。
節分 五条天神社 宝船
節分の行事。日本最古といわれる宝船図を授与する。これを枕の下に敷いて夢を見ると、宝の入船として縁起がよいとされる。厄除け祈願に参拝する人が多い。
最初の午の日 伏見稲荷大社 初午大祭
この日に稲荷神が降臨したのにちなむ祭。前日杉と椎の枝で青山飾りを行い、当日は祭典、神楽、験(しるし)の杉の授与がある。稲荷山の土を持ち帰って田畑に入れると豊作になるという
第二子の日 上賀茂神社 上賀茂燃燈祭
中旬 高槻市鵜殿 鵜殿の
月末(土・日曜) 福井県勝山市 勝山左義長まつり
旧四日 鹿児島県霧島神社 御田植え祭
○全国
1・2日 山形県櫛引町四所明神春日神社 黒川能(王祇祭)
王祇様と呼ばれる御神体が二体あり、上座、下座の両頭にお祭りする。頭屋とはその年の祭の統率者のことで、それぞれ舞台を作り、1日の夕刻から演能を始める。稚児の大地踏みに始まり、式三番、能五番、狂言四番と夜を徹して行われる。黒川独自の所仏則の翁という仏式の翁も奉納される。演目は上下合わせて五百四十曲あまりで、この地にしかない様式もあり貴重である。
3日 各地 節分・豆撒き
5日 長崎市西坂殉教地 二十六聖人祭
5〜11日 札幌市 札幌雪祭
6日 新宮市神倉神社 お燈
8日 関東地方(主に) 針供養
10日 加賀市菅生石部(いそべ)神社 竹割祭
氏子の若者が歓声をあげながら拝殿境内を巡り、奉納された青竹をたたきつけてこれを割りつくす。その後、大蛇になぞらえた大綱を引きまわし、近くの大聖寺川へ投入して、水中の大蛇の様でその年の豊凶を占う。割られた竹は、災難よけになるとして、参拝者が争って持ち帰る。
11日 東京都徳丸北野神社 田遊び
田遊び自体は、正月にその年の豊作を予祝するための神事芸能として全国的に分布している。遊びとは音楽舞楽を意味し、一年の田仕事を歌と身ぶりで表現して、田の神に豊作を祈る呪術的芸能である。社殿前の庭にモガリと呼ばれる祭場を設け、中央に太鼓を据えて、稲作過程を長々唱え言や身ぶりで演じていく。
  橿原市橿原神宮 橿原祭
13日 東京都赤塚諏訪神社 田遊び
14日 桜井市長谷寺 長谷寺のだだ押し
追儺祭。「だだ押し」というのは、閻魔王の印であるダンダの印を人々の額に押すところからきたとされる。祭はこのダンダの印を参詣者の額に押す神事が行われたあと、ほら貝や太鼓が鳴り響く中、60センチあまりの大鬼面をかぶった鬼役が数十メートルの大松明をかついで回廊を走り回る。参詣者はその松明を奪おうとひしめき合う。
14・15日 和歌山県高野山 常楽会
15・16日 秋田県横手市・六郷町 かまくら
小正月を祝う子供の行事。路ばたや井戸のそばに雪洞を造り、その中に祭壇をしつらえて水神を祭る。子供たちは灯明をあげ、火鉢を囲んで楽しく夜を過ごし、通行人は、水神様に餅や銭を供え甘酒を頂く。
15・17日 酒田市黒森 黒森歌舞伎
16・17日 秋田県横手市旭岡神社 ぼんてん
梵天とは大きくつくられた御幣、つまり神の座を象徴する標識のことで、六尺(1.8メートル)くらいの高さの杉丸太に五色の布や紙四手で飾ったものである。鉢巻き姿の若者がこの梵天を担いで市内を回り、最後に先を競って神社に奉納する。
17日 神奈川県寒川神社 田打舞
  三重県伊勢神宮 祈年祭
17〜20日 青森県八戸市 えんぶり
豊年祈願の神事芸能。えんぶりというのは田ならしの農具の「柄振り」からきているとか、田をえぶる、つまりゆするという意で、田の神を刺激することからきているといわれる。15〜40人くらいが一組となり、馬をかたどった大きな烏帽子をかぶった太夫が囃子方の笛や太鼓、鉦に合わせ、舞いながら家々をめぐる。
18日 岐阜県谷汲村華厳寺 谷汲踊
豊年を祈る太鼓踊りの一種。通常八人の若者が、竹を扇状割って色紙を巻いた「シナイ」を背負い、腹に太鼓をつけて打ちながら踊る。
20日 大阪市野里住吉神社 一夜官女
     
節分 奈良県春日大社 春日万燈篭
第二日曜 愛知県幡豆町鳥羽神明社 鳥羽火祭
第三土曜 岡山市西大寺観音院 会陽(えよう)
修正会の行事。水垢離(ごり)をとって裸になった参拝者に、宝木を投げ与える。深夜、数万の群集によって繰り広げられる宝木の争奪戦はすざましい。宝木を得たものが祝主の家に持ち込むことで行事は終わる。獲得者は五福を授かるとされる。
初午の日 全国各地 初午


矢代仁が出品する主な催しの予定
  日程 場所 催し名
1月 28日〜2/2 日本橋高島屋:店内 矢代仁展
2月 1〜3日 小いけ:酒田本立ビル 春の麹美会
  2日 京都高島屋:舞鶴松栄館 上品会内覧
  3日 京都高島屋:福知山万助 上品会内覧
  4日 仙台三越:仙台プラザホテル 特招会
  4〜10日 福岡岩田屋::店内 売りつくし
  4〜17日 名古屋松坂屋:店内 決算謝恩バーゲン
  5〜6日 京都高島屋:店内 上品会内覧会
  5〜8日 千里たかはし:ASHホール 逸品会
  6〜7日 小いけ:鶴岡産業会館 春の麹美会
  6〜7日 小大丸:美術クラブ さわらびの会
  6〜8日 大阪三越:店内 有名老舗 のれん市
  6〜9日 えり華:店内 二十五周年
  8日 日本橋高島屋:帝国ホテル 薔薇会
  10〜11日 大阪高島屋:北陸方面 逸品きものと帯の会
  11〜17日 横浜高島屋:店内 振袖展
  12日 鹿児島三越:重富荘 特選会
  12〜13日 名古屋松坂屋:東急ホテル 春の藤美会
  12〜15日 たまだい:店内 春の会
  12〜17日 トキハ:店内 巧裳会
  13日 後藤:下北文化会館 春の彩りの会
  13〜15日 大阪高島屋:店内 決算処分市
  13〜15日 津の国屋:店内 逸品会
  14〜15日 三越本店:濱田屋 特選会
  17〜23日 三越本店:店内 鼎美会
  18〜23日 日本橋高島屋:店内 東西名匠展
  19〜22日 長崎玉屋:店内 のれん市
  19〜24日 大阪高島屋:店内 上品会内覧会
  19日〜3/2 東武百貨店:店内 決算バーゲン
  20〜22日 美馬:高知湯の花温泉 春の会
  20〜23日 広島高橋 逸品会
  21日 心斎橋大丸:日航ホテル大阪 研彩会
  21〜22日 京都高島屋:店内 決算処分市
  24日 横浜高島屋 薔薇会
  26日〜3/2 紅屋:池田店 赤札市
  26日〜3/10 伊勢丹相模原店:店内 矢代仁特集
  27〜29日 日本橋高島屋:店内 上品会内覧会




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