矢代仁トピックス



昭和3年、先代若松華瑶氏(帯の若松)等の声掛けにより、染織界への影響著しい、琳派の師、万能の天才本阿弥光悦(1558〜1637)翁に感謝、報恩の誠を尽くすを目的として発会、本年は数えて第四十七回。当日は商いをせず、同人研鑽を主とする作品展。会場は、光悦寺、国際会議場、愛染倉とうつり、現在は京都文化博物館。
画像:矢代仁蔵書「光悦色紙帖」
  会員は2004/3現在、以下12社(五十音順)である。
・きものの丸三 イトカワ ・岩田 ・室町の加納 ・秀粋 ・千艸屋 ・なか井 ・に志田 ・帛撰
・藤井絞 ・矢代仁 ・吉全 ・若松




季節の花ギャラリー
梨の花〜晩春、うす緑の新葉とともにひらく白い五弁の花で、五日ぐらいで散るが、花の盛りに遠目にみる梨畑の美しさは幽艶である。古来シナでは、この花を賞翫(しょうがん)し、詩によむことが多い。高さは2〜3メートルに達するが、わが国で採果用として栽培されるものは、灌木(かんぼく)状に矯(た)められて棚をつくる。一つの芽から多数の柄を出し、柄の先に蕾をつける。花期の梨畑は特別美しい。
桃の花〜晩春、葉に先だって咲きはじめる淡紅色の五弁花で、蕊(しべ)が長く、鄙(ひな)びた愛らしい花である。桜や梅にくらべて花が大きく、白い色の白桃もあり、濃紅色の緋桃、紅白咲き分けの源平桃もある。葉は12〜3センチあまりの細長い披針形で、緑にこまかい鋸歯がある。採果用として桃畑に栽培されることが多いが、庭に植えて優しく、雛祭に欠かすことのできない花である。旧暦の行事だったため、自然の花は四月ごろに咲く。山城伏見の桃林は壮観である。
梨の花、桃の花:矢代仁蔵書「四季の花」

歳時記より
壬生狂言の面「賽の河原」:矢代仁蔵書「うないのとも」
壬生狂言〜中京区、壬生寺で行う念仏狂言。4月21日から29日まで、境内の狂言堂で上演。10月中旬にも行う。三十番の演目から毎日五、六番ずつ、最終29日は夜の部の追加上演がある。狂言上演前の炮烙割りは節分に奉納された炮烙を割る厄除けの行事。寺伝によると、鎌倉期、壬生寺中興の祖円覚上人が布教のため唱えた融通念仏が聴衆に聞き取れないので、無言で動作に仕組んだのが始まりとされ、わが国でも珍しい仏教無言劇。昭和28年国の重要無形民俗文化財に指定。また江戸期以後の衣裳・面がのこり、民俗資料として貴重。なお演目は以下、愛宕詣り・安達が原・大江山・大原女・桶取・餓鬼角力・蟹伝・熊坂・賽の河原・酒蔵金蔵・節分・大仏供養・大黒狩・玉藻前・土蜘蛛・道成寺・鵺(ぬえ)・橋弁慶・花折・花盗人・舟弁慶・炮烙割り・堀川御所・本能寺・棒振・紅葉狩・山端とろろ・湯立・夜討曽我・羅生門。
賽の河原〜壬生寺の本尊である地蔵菩薩がいかに慈悲深いかを表した狂言で、壬生狂言特有のものである。閻魔の庁で閻魔の裁きや、鬼の責めなど恐ろしい場面が続くが、ユーモラスな鬼の演技が緊張をほぐし、壬生狂言の宗教劇としての優れた面を表している。


四月の主な行事
○京都
1日 伏見稲荷大社 献花祭
華道の隆盛を祈る行事。神前に菜の花を供えるもので、菜の花祭りともいわれ、池坊社中による献花が拝殿で行われる。
1〜31日 祇園甲部歌舞練場 都踊
3日   上賀茂神社
もとは二月晦日に行われた種蒔き神事。その年に蒔く籾種の早・中・晩稲の吉凶を占い、豊作とでた籾種を神田に蒔いて豊穣を祈願する。一種の水口祭り(苗代祭り)である。
4日 護王神社 護王大祭
祭神和気清麻呂が宇佐八幡で神託をきいたとき、野猪が守護したことにもとづく祭礼。猪の陣羽織を着、花笠型の大御幣を手に風流幣歌を唱和しながら踊り歩く。猪行列、風流幣行列ともいう。
8日 各寺院 花まつり
釈迦の誕生日を祝う仏教行事。仏生会、灌仏会、龍華会ともいう。花御堂に誕生仏を安置して、甘茶を注いで祝う。造りものの白象の背に花御堂をのせて稚児行列する寺もある。
10日 平野神社 桜祭り
寛和元年(985)4月10日がはじまり。三百五十本あるという境内の桜がこのころに満開になる。神事のあと、午後から鬼、稚児、織姫、武者などの風俗行列二百五十人が神輿や花山車を守って、四キロの町内を練り歩く。平野の夜桜も有名。
13日 法輪寺 十三まいり
十三歳の男女が福徳、知恵、美声を授かるため参詣する。13日は本尊虚空蔵菩薩の縁日。参詣の帰り、嵐山渡月橋を渡りきるまでに後ろをふりかえると、福を失うという言い伝えがある。
18日 宝積寺 鬼くすべ
密閉した本堂で青松葉くすべ、三匹の鬼を葦矢で追いまわす。天井から吊した七十五個の鏡餅に写る自分の姿を見て鬼が退散すると、僧が鬼に豆を投げる。
19日 清涼寺 御身拭式
本尊釈迦如来像(国宝)を拭き清める法要。引声念仏の中、香水にひたした白布で拭う。この布を経帷子に縫いこむと極楽往生できるといわれている。
19〜25日 知恩院、他 御忌
法然上人は建歴二年(1212)に入寂したので、以前は一月十九日から七日間行われていた。正月に忌日を迎える京都では着飾って集まるところから、衣裳競べ、御忌小袖、弁当はじめなどともいわれ、一年の遊山はじめともなった。
20日 建仁寺 四つ頭茶礼
開山栄西の降誕会に行う禅院茶礼。四人の頭人(正客)に相伴客がつき、捧げもつ天目茶碗に抹茶と湯を注ぎ、僧が茶を点てていくという、古い形の茶会。
21日 東寺 御影供
21〜29日 壬生寺 壬生狂言
鎌倉時代、円覚上人が仏の教えを無言劇にしくんだのがはじまりという。狂言堂で毎日五、六番ずつ上映され、伴奏は鰐口、鉦、笛などで、その音が「ガンデンデン」と親しまれている。演目は仏教的な内容のもの、能に題材をとるものなどがある。
28〜29日 志明院 石楠花祭り
山内のシャクナゲが満開となるので石楠花祭りという。岩屋不動の大祭。歌舞伎「鳴神」の舞台として知られる。飛龍ノ滝の前で山伏が護摩供を修し、厄除けの火渡りを行う。
29日 城南宮 曲水の宴
平安の庭、楽水苑で催される宴。流れの傍らに座をしめた歌人のところに上流から酒盃をのせた羽觴(うしょう:すずめが羽を広げた形にかたどった、さかずき)が流れてくる。それが届く前に歌を詠み、酒を呑むという、王朝貴族の風流な遊びの再現。
第2土・日曜・第3日曜 清涼寺 嵯峨大念仏狂言
鎌倉時代、円覚上人が融通念仏を説き歩くうち、母にめぐりあった故事に由来するという。念仏講中が素朴な楽器にあわせて念仏を唱え、面と衣装をつけて無言狂言を演ずる。
第2日曜 白峯神宮 白峯神宮春季大祭
祭神は崇徳・淳仁天皇。蹴鞠と和歌の宗家飛鳥井家の邸跡に建てられた神社。蹴鞠、今様、京舞、空手道などが演じられる。
  今宮神社摂社疫神社 やすらい祭り
摂社疫神社の祭礼。花の霊を鎮めて無病息災を祈るもの。鬼に扮した氏子が疫払いをしながら町内を練り歩き、神社でやすらい踊りを奉納する。行列には桜や椿で飾った風流傘も出る。この下に入ると疫病を逃れられるという。
  醍醐寺 太閤花見行列
4/1〜21に行われる醍醐桜会の中心行事。慶長三年(1598)3月15日に行われた豊臣秀吉の醍醐の花見を再現するもので、午後一時、太閤、淀君、侍女などに扮した桃山時代風俗行事が境内を練り歩く。
20日に近い日曜 伏見稲荷神社 稲荷祭り
平安時代から盛大に行われてきた春の例大祭。神輿五基の神幸祭を「おいで」「おわたり」といい、5月3日の還幸祭を「おかえり」という。途中、東寺に立ち寄る。
第3日曜 常照寺 吉野太夫花供養
江戸初期の名妓吉野太夫の追善法要。吉野太夫は開山日乾に帰依し、朱塗りの山門を寄進したという。島原の太夫道中が行われ、太夫の野点もある。
  地主神社 良縁祈願さくら祭り
清水寺境内にある地主権現のさくら祭り。縁結びの神として信仰が篤く、恋占いの石もある。地主桜は古くから有名で、謡曲や詩歌にもよくうたわれる。
第4日曜 松尾大社 松尾祭り
松尾大社の神輿六基が桂大橋下流の河原で祭典を営み、三ヵ所の御旅所へ向かう。三週間後の還御の折は旭ノ社で粽と赤飯を供える。このとき、本社の社殿や神輿、神職まで葵と桂で装飾するので、松尾の葵祭りともいう。
4月中の5日間 京都御所 京都御所春の一般公開
京都御所事前の許可願いなしに参観できる。宜秋門から諸大夫の間、紫宸殿、清涼殿、小御所、御学問所などを通って清所門へ出る。花車や風俗人形が飾られ、平安時代の姿が偲ばれる。
4月中旬 鞍馬寺 花供養
鞍馬花会式、花供懺法会という。謡曲「鞍馬天狗」で有名な雲珠桜の下を行列し、本殿で本尊毘沙門天に花と茶を献じ、舞楽などを奉納する。以前は如法写経会の前行事であった。
○全国
1日 天理市大和神社 大和神幸祭
1〜5日 静岡市静岡浅間神社 浅間祭
1〜7日 東京都泉岳寺 義士祭
2日 日光市輪王寺 日光強飯式
修験の古儀式。開運の三天である大黒天・弁財天・毘沙門天と日光三社権現から御供を賜る行事。式はほら貝の吹奏の中で四人の頂戴人に四人の山伏姿の強飯僧が七十五杯の飯を強いる。その式のあと、頂戴人と強飯僧が、宝槌・福杓子・年守・玩具などの縁起ものを参詣者に撒く「縁起がらまき」と呼ばれる行事が行われる。拾った人に商売繁盛、家運繁栄など福運が授かるという。
3日 一宮市真清田神社 真清田桃花祭
3〜5日 松山市 松山春まつり
4日 沼津市大瀬神社 大瀬明神祭典
5日 奈良市水谷神社(春日大社摂社) 花鎮祭
7日 島根県美保関町美保神社 青柴垣神事
祭神の事代主命が、勅命を奉じて国土を天つ神に譲る国譲りの後、みずから青柴をめぐらした海におかくれになったという出雲神話の故事にもとづく神事である。当日は、神殿行事、役付の行列などのあと、神がかりになった頭屋と呼ばれる夫婦が、五、六十人の供奉者たちとともに、四隅に青柴を立てた幕で囲った二隻の船に分乗して美保関港海上を渡り、宮灘より上陸する。上陸した行列は田楽舞と鼓笛の中を進む。この行事は厳重な頭屋組織によって執行運営される。頭屋に選ばれた家は、物忌潔斎の生活を送って祭りにそなえる。華やかさとうらはらに海の葬送を象徴する哀愁漂う神事。
10日 糸魚川市天津神社 天津神社春季例祭
  香川県琴平町金刀比羅宮 桜花祭
10日頃(日曜) 甲府市天津司神社・鈴宮諏訪神社 天津司舞
11・12日 奈良県吉野町金峯山寺蔵王堂 吉野の花会式
13日 大阪市杭全神社 御田植祭
13〜15日 新潟県新穂村管明寺 鬼太鼓
13〜16日 滋賀県長浜八幡宮 長浜曳山狂言
山車十二台の舞台で五、六歳から十一、二歳までの男子によって演じられる子供歌舞伎が有名。豊臣秀吉が長浜城主であったころ、神社を復興し祭礼も再び行われるようになったという。曳山は漆塗りの建物に多くの彫刻を施し、金銀の装飾をちりばめた桃山時代の絢爛さを伝える豪華なものである。
14・15日 高山市日枝神社 春の高山祭
豪華絢爛な十二台の山車が祭り囃子とともに市中を練り歩く。中国や南蛮渡りの織物や材料を使い、龍神、唐子などのからくり人形を配置したもの、さらに飛騨の匠と呼ばれる名人たちの木彫や木組がほどこしてある。また、獅子舞、太神楽、雅楽や、鳥の毛を頭につけて胸の太鼓を打ちならす鶏頭楽の踊りなども名高い。山車は幕末の爛熟期文化文政のころ造られたものである。
14〜16日 長浜市 長浜曳山まつり
17・18日 石川県内浦町御船神社 伴旗祭
18日 多久市多久聖廟 多久聖廟釈菜
  奈良県桜井市大神神社 花鎮祭
19〜21日 岐阜県古川町気多若宮神社 古川祭
19〜25日 東京都芝増上寺 法然上人御忌会
浄土宗の宗祖法然上人の忌日法会。経の紐解きから始まって、七日七夜にわたり阿弥陀経を誦す報恩修行が行われる。
21日 鳥取県国府町 宇倍神社例大祭
21〜23日 東京都靖国神社 靖国祭
22日 大阪市四天王寺 聖霊会
聖徳太子の御正忌の法要として行われる。境内の亀ノ池に渡された石舞台で、種々の法要、舞楽が奉じられる。法隆寺では3/22〜24。
  水沢市日高神社 日高火防祭
23〜25日 下関市赤間神宮 先帝祭
後白河法皇が建仁二年(1191)に壇の浦で平家とともに入水した先帝安徳天皇を御命日に供養した法要に由来する。23日は御陵前夜、平家墓前祭。24日は中島組漁夫の参拝と上臈道中。25日は神幸祭が行われる。中島組は平家の落武者の子孫と伝えられ、大紋、烏帽子をつけて玉串を献じる。上臈道中は、建礼門院の女官たちが遊女となって安徳天皇の菩提を弔ったという故事にならい行われるもの。
27日 和歌山県川辺町道成寺 鐘供養
梵鐘供養の行事。元来、鐘供養とは、鐘を新しく鋳たときに行う供養のことだが、現在は、年中撞かれている鐘を、晩春に各寺々で慰労する行事をいう。道成寺は、謡曲や歌舞伎で有名な「道成寺」で、旅僧安珍を恋した清姫が、鐘に身を隠した安珍を蛇身になって追ったという伝説で名高い。
29日 下関市 河豚供養
上旬の日曜 佐久市西方寺 踊念仏
上旬から十日間 敦賀市金崎宮 花換祭
第1土・日曜 犬山市針綱神社 犬山まつり
第1日曜含む三日間 高知市 どろんこ祭
第2土・日曜 奈良市西大寺 西大寺大茶盛
第3土・日曜 岡山市 おかやま桃太郎まつり
第3日曜 観音寺市琴弾八幡宮 船霊祭
第4日曜 東京都湯島聖堂 釈奠
上旬〜五月(寅・申の年) 長野県諏訪大社 御柱祭


矢代仁が出品する主な催しの予定
  日程 場所 催し名
4月 1日 松山三越:きた梅 逸品会
  1〜14日 東武百貨店:店内 春のおしゃれ展
  2日 仙台三越:岩沼屋 特招会
  2〜4日 大阪三越:店内 振袖展
  3〜4日 松坂屋:京都文化博物館 染織名作展
  3〜4日 仙台三越:川島織物京都店 京都ツアー
  3〜4日 川島織物・矢代仁:川島織物京都店 染織装春展
  5日 仙台三越:ホテルメトロポリタン仙台 仙桜会
  5〜8日 福岡三越 特選会
  7〜13日 広島三越:店内 鼎美会
  7〜13日 名古屋三越:店内 夏物新作展
  7〜20日 名古屋松坂屋:店内 有名老舗のれん市
  9〜10日 三越本店:東京會舘 三彩会
  9〜11日 宇和島花柳 単衣夏物展
  10〜11日 高島屋:宝ヶ池プリンスホテル 上品会
  11〜13日 美馬:キャピタル東急 東京展
  13日 上野、銀座松坂屋:川口リリア 名作展
  13〜26日 三越本店:店内 三越きものまつり
  15日 神戸大丸:店内 初夏から盛夏のきもの展
  16〜18日 東京呉盟会:美術クラブ 呉盟会
  17日 上野、銀座松坂屋:浅草浜清 名作展
  17〜18日 神戸大丸:神戸風月堂 春の呉服の会
  17〜19日 姫路圓山:店内 単衣夏物展
  17〜19日 佐賀玉屋:店内 夏・単衣展
  18日 大阪高島屋:リーガロイヤルホテル 薔薇会
  22日 日本橋高島屋:車屋 特招会
  23〜25日 津松菱:アスト津 京きもの逸品会
  23〜26日 広島高橋:店内 夏・単衣の会
  24〜27日 京都高島屋:店内 サロンBS
  24〜30日 弥生:店内 単衣夏物展
  25日 大阪高島屋:花外楼 上品会
  25日 心斎橋大丸:リーガロイヤルホテル 絢匠苑
  29日 名古屋松坂屋:加茂免 名作展




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