○京都 |
1日 |
伏見稲荷大社 |
献花祭 |
華道の隆盛を祈る行事。神前に菜の花を供えるもので、菜の花祭りともいわれ、池坊社中による献花が拝殿で行われる。 |
1〜31日 |
祇園甲部歌舞練場 |
都踊 |
3日 |
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上賀茂神社 |
もとは二月晦日に行われた種蒔き神事。その年に蒔く籾種の早・中・晩稲の吉凶を占い、豊作とでた籾種を神田に蒔いて豊穣を祈願する。一種の水口祭り(苗代祭り)である。 |
4日 |
護王神社 |
護王大祭 |
祭神和気清麻呂が宇佐八幡で神託をきいたとき、野猪が守護したことにもとづく祭礼。猪の陣羽織を着、花笠型の大御幣を手に風流幣歌を唱和しながら踊り歩く。猪行列、風流幣行列ともいう。 |
8日 |
各寺院 |
花まつり |
釈迦の誕生日を祝う仏教行事。仏生会、灌仏会、龍華会ともいう。花御堂に誕生仏を安置して、甘茶を注いで祝う。造りものの白象の背に花御堂をのせて稚児行列する寺もある。 |
10日 |
平野神社 |
桜祭り |
寛和元年(985)4月10日がはじまり。三百五十本あるという境内の桜がこのころに満開になる。神事のあと、午後から鬼、稚児、織姫、武者などの風俗行列二百五十人が神輿や花山車を守って、四キロの町内を練り歩く。平野の夜桜も有名。 |
13日 |
法輪寺 |
十三まいり |
十三歳の男女が福徳、知恵、美声を授かるため参詣する。13日は本尊虚空蔵菩薩の縁日。参詣の帰り、嵐山渡月橋を渡りきるまでに後ろをふりかえると、福を失うという言い伝えがある。 |
18日 |
宝積寺 |
鬼くすべ |
密閉した本堂で青松葉くすべ、三匹の鬼を葦矢で追いまわす。天井から吊した七十五個の鏡餅に写る自分の姿を見て鬼が退散すると、僧が鬼に豆を投げる。 |
19日 |
清涼寺 |
御身拭式 |
本尊釈迦如来像(国宝)を拭き清める法要。引声念仏の中、香水にひたした白布で拭う。この布を経帷子に縫いこむと極楽往生できるといわれている。 |
19〜25日 |
知恩院、他 |
御忌 |
法然上人は建歴二年(1212)に入寂したので、以前は一月十九日から七日間行われていた。正月に忌日を迎える京都では着飾って集まるところから、衣裳競べ、御忌小袖、弁当はじめなどともいわれ、一年の遊山はじめともなった。 |
20日 |
建仁寺 |
四つ頭茶礼 |
開山栄西の降誕会に行う禅院茶礼。四人の頭人(正客)に相伴客がつき、捧げもつ天目茶碗に抹茶と湯を注ぎ、僧が茶を点てていくという、古い形の茶会。 |
21日 |
東寺 |
御影供 |
21〜29日 |
壬生寺 |
壬生狂言 |
鎌倉時代、円覚上人が仏の教えを無言劇にしくんだのがはじまりという。狂言堂で毎日五、六番ずつ上映され、伴奏は鰐口、鉦、笛などで、その音が「ガンデンデン」と親しまれている。演目は仏教的な内容のもの、能に題材をとるものなどがある。 |
28〜29日 |
志明院 |
石楠花祭り |
山内のシャクナゲが満開となるので石楠花祭りという。岩屋不動の大祭。歌舞伎「鳴神」の舞台として知られる。飛龍ノ滝の前で山伏が護摩供を修し、厄除けの火渡りを行う。 |
29日 |
城南宮 |
曲水の宴 |
平安の庭、楽水苑で催される宴。流れの傍らに座をしめた歌人のところに上流から酒盃をのせた羽觴(うしょう:すずめが羽を広げた形にかたどった、さかずき)が流れてくる。それが届く前に歌を詠み、酒を呑むという、王朝貴族の風流な遊びの再現。 |
第2土・日曜・第3日曜 |
清涼寺 |
嵯峨大念仏狂言 |
鎌倉時代、円覚上人が融通念仏を説き歩くうち、母にめぐりあった故事に由来するという。念仏講中が素朴な楽器にあわせて念仏を唱え、面と衣装をつけて無言狂言を演ずる。 |
第2日曜 |
白峯神宮 |
白峯神宮春季大祭 |
祭神は崇徳・淳仁天皇。蹴鞠と和歌の宗家飛鳥井家の邸跡に建てられた神社。蹴鞠、今様、京舞、空手道などが演じられる。 |
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今宮神社摂社疫神社 |
やすらい祭り |
摂社疫神社の祭礼。花の霊を鎮めて無病息災を祈るもの。鬼に扮した氏子が疫払いをしながら町内を練り歩き、神社でやすらい踊りを奉納する。行列には桜や椿で飾った風流傘も出る。この下に入ると疫病を逃れられるという。 |
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醍醐寺 |
太閤花見行列 |
4/1〜21に行われる醍醐桜会の中心行事。慶長三年(1598)3月15日に行われた豊臣秀吉の醍醐の花見を再現するもので、午後一時、太閤、淀君、侍女などに扮した桃山時代風俗行事が境内を練り歩く。 |
20日に近い日曜 |
伏見稲荷神社 |
稲荷祭り |
平安時代から盛大に行われてきた春の例大祭。神輿五基の神幸祭を「おいで」「おわたり」といい、5月3日の還幸祭を「おかえり」という。途中、東寺に立ち寄る。 |
第3日曜 |
常照寺 |
吉野太夫花供養 |
江戸初期の名妓吉野太夫の追善法要。吉野太夫は開山日乾に帰依し、朱塗りの山門を寄進したという。島原の太夫道中が行われ、太夫の野点もある。 |
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地主神社 |
良縁祈願さくら祭り |
清水寺境内にある地主権現のさくら祭り。縁結びの神として信仰が篤く、恋占いの石もある。地主桜は古くから有名で、謡曲や詩歌にもよくうたわれる。 |
第4日曜 |
松尾大社 |
松尾祭り |
松尾大社の神輿六基が桂大橋下流の河原で祭典を営み、三ヵ所の御旅所へ向かう。三週間後の還御の折は旭ノ社で粽と赤飯を供える。このとき、本社の社殿や神輿、神職まで葵と桂で装飾するので、松尾の葵祭りともいう。 |
4月中の5日間 |
京都御所 |
京都御所春の一般公開 |
京都御所事前の許可願いなしに参観できる。宜秋門から諸大夫の間、紫宸殿、清涼殿、小御所、御学問所などを通って清所門へ出る。花車や風俗人形が飾られ、平安時代の姿が偲ばれる。 |
4月中旬 |
鞍馬寺 |
花供養 |
鞍馬花会式、花供懺法会という。謡曲「鞍馬天狗」で有名な雲珠桜の下を行列し、本殿で本尊毘沙門天に花と茶を献じ、舞楽などを奉納する。以前は如法写経会の前行事であった。 |