榛の木(はんのき)〜カバノキ科の落葉広葉樹。わが国の原産で、林野の湿地に好んで自生する。幹は直立し、高さ10m余りになり、よく分枝して繁茂する。樹皮は暗灰褐色で、浅い割れ目ができ剥げる。葉は卵状楕円形で先はとがる。花は、葉が充分展開しない早春に、前の年に出た枝の先端に開く。雌雄同株であるが、雄花は尾状花序につき、細長く円柱状に垂れ下がり、それに黒紫褐色の小花を多数咲かせる。雌花は雄花の基部につき、楕円形で松かさ状、紅紫色の小花である。花期は三〜四月。球果は昔から染料に利用される。松かさのような黒い枯れ実をつけた枝は、素朴な風情を醸し出す花材として利用される。
青木の実〜常緑灌木で、鑑賞用に庭園に植えられる。春の花は美しくもないが、その実は棗の形をして、赤く光沢があって、冬中、木にあって美しい。雌雄異株である。
|