石蕗の花〜暖かい海辺の地に生ずる常緑の草である。葉は蕗に似て、円状腎臓形で、質が厚く、深緑色で光沢がある。晩秋から初冬にかけて長い花茎を出し、黄色い頭状花を繖房状に開く。庭園にも植えられ、切花として好まれる。葉柄は食用または薬用にする。
水仙〜スイセン属の植物は50種あり、地中海沿岸の西部を中心に、一部は欧州、西アジアに分布している。そのうち、後にニホンズイセンと名づけられた本種だけが古く東に移り、シルクロードを通って唐の時代に中国に入った。日本には平安時代に渡来したと考えられる。茶花としては、炉開きの頃から冬季、花が少ない季節を飾る茶花として便利である。清楚にして気品溢れるこの花は、古来、利休や遠州や多くの茶人たちから愛されてきた。
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