茄子の花〜二月に種をおろすと、三〇センチあまりの茎を立てる。多く枝をわけ、楕円形の紫黒色で波形のある葉をつける。やがて三センチほどの花茎をのばして黄色の蕊をのぞかせた紫色の美しい合弁花をひらく。
蕃椒(とうがらし)の花〜六〇センチあまりに伸びて、細いやわらかい葉をぎっしりつける。五、六月のころ、葉の腋に花梗をもった白い五裂の合弁花をひらく。花よりも、その赤く熟した実が美しい。
隠元豆〜茎の先は、長い蔓となって他物に絡んで伸び、七、八月には紫色または白色の蝶形花をひらく。花が終ると、白色または暗紫色の数個の豆を入れた六センチほどの扁平の莢を垂れる。軟らかい莢のものを莢いんげんと言って、莢が細く長く、若莢は蔬菜として利用され、夏に出まわる。莢のかたいものは、実に鶉状の斑のある鶉豆や、白くてきんとんに用いられる白いんげん・とうろく豆などがある。 |