カンナ〜インド・マレーシア・マラッカ原産で、徳川時代に渡来した。檀特と言い、夏から初秋のころ、緋色の豊艶な花が、花穂をなして順次にひらき、晩秋のころまで咲きつづける。その人工交配による雑種が明治年間に渡来し、花カンナと言う。檀特よりはるかに大きく、短い三萼片と、大きな三花弁、それに弁化した卵円形の雄蕊三片が、十センチほどの緋色の花となってひらくさまは、燃えるように美しい。紅色・黄色もある。鑑賞花としてよく花壇に植えられ、大きなものは茎の丈一メートル数十センチになり、楕円形の葉もまた広大で三十センチに及ぶほどである。檀特の一種にオランダ檀特一名細葉檀特というのは、小形で、花は黄色で、先が赤色を帯びている。
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