絲瓜(へちま)の花〜広く栽培される蔓草で、原産は熱帯地方である。緑色の茎が巻鬚となって長くのび、晩夏のころから秋にかけて鮮黄色の雌雄花を同株に生じる。垣根の上や、藁屋根に這いのぼって花を終わると、大きな実が垂れさがる。
秋になると糸瓜棚にも垣根にも深緑色の長い実をふらりといくつも下げるようになる。30〜60センチ以上にも及び、晩秋のころ老熟乾燥すると、中の西瓜に似た種子が黒色となって網状の繊維を離れ、秋風に揺れるたびに音をたてるようになる。茎から出る水は化粧水や去痰の薬にする。乾燥した繊維は、たわしにし、また幼少のときとって菜食用にもする。 |