常山木(くさぎ)の實〜小さくて丸く、碧色に熟して、下に、星状に開いた紅紫色の宿存萼がついている。実と萼との色の取合せもよく、形も愛らしい。クサギは花も美しいが、どちらかといえば、この実が愛でられる。藁の灰汁で煮出して、浅黄色を染め出す染料としても用いられる。
柾(まさき)の實〜常緑の潅木で、海岸に近いところに自生するが、また観賞樹として、庭園や生垣などに用いられる。葉は倒卵形または楕円形で厚く、鈍い鋸歯がある。六、七月ごろ、緑白色の小さい花をつけ、後、球形の|果を結ぶ。晩秋に三つ四つに裂けて、黄赤色の種子を露出させて美しい。変種に、黄斑葉・白班葉の異品がある。