蒟蒻掘る〜蒟蒻はインドシナの原産で、サトイモ科に属し、広く畑地に植えられている。春に球茎から1メートルほどの太い茎を出し、頂上に大きな花序を出し、ひどく悪臭がする。暗紫色の仏焔苞で、大きな付属体が高く包葉をつき抜けて立ち、異様な姿である。球茎は蒟蒻玉と言い、直径25センチを超えることもある大きな扁球状で、地中の横茎に子供の球茎が出来て繁殖する。茎葉が黄色く枯れてしまう十月下旬から十一月上旬にかけて、蒟蒻玉を傷つけないように、丁寧に掘り取る。冬の間貯蔵し、あら粉にして、商人に売る。蒟蒻玉掘る・蒟蒻玉干す。上州甘楽地方では、蒟蒻玉を輪切りにして串にさし蒟蒻の簾干といって軒一杯に吊して天日に乾す。蒟蒻すだれ。