山焼(やまやき)〜春先の晴天で風のない日、村里に近い野山を焼く。旧年の枯木・枯草を焼き、その灰を肥料として、牛馬の飼料や刈敷(緑肥)のためのよい草刈山を作るため、また害虫駆除のためである。蕨(わらび)や薇(ぜんまい)も早く生えるようになる。また焼畑・切替畑を作るため、炭材用に茂らせておいた雑木を伐採し、その跡へ蕎麦・粟・稗・大豆などを蒔く。このような耕作法は、山村の傾斜地などで行われる。焼畑つくる。以前は村々に草刈山が多かったから、春にはよく山焼風景が見られたが、植林がすすみ、耕耘機が普及して牛馬の数が減じてくると、焼山風景は珍しくなってきた。