野薔薇(のいばら)〜バラ科の落葉低木。初夏、可憐な花姿とともによい香りも放つ、爽やかな花として野原を彩る。野に生える薔薇という意で、単にノバラと呼ぶこともある。薔薇をイバラとするのは、イバラは元来、刺のある低木の総称だからである。北海道の西南部〜九州の原野、川岸などに生える。茎は斜上あるいは直立して、盛んに分岐して茂みを作り、高さ2mぐらいになる。枝には鋭い刺が多く、葉は奇数羽状複葉で1〜4対の小葉を持つ。花は直径2cmぐらいで、白色あるいは淡紅色を帯びる。密集して咲き、枝先に円錐花序を作り、芳香を放つ。花期は5〜6月。花の後、実を結び、秋、赤熟する。