|
吉祥文様・貝桶 |
|
|
|
|
|
|
訪問着「貝桶に格子」 |
|
|
貝桶〜「貝合わせ」という遊戯が、平安時代の貴族の間で盛んに行われました。古くは珍しい貝を示し合うだけであったようですが、やがて貝の内側に絵や和歌を書き、それらを合わせる貝遊びとなりました。上流女子の遊びですが、貝を入れておく箱を「貝桶」とよび、美しい貝桶がつくられました。白木に胡粉で絵を盛り上げて描いたものがありますが、時代によっては華美に装飾されました。漆塗りに家紋や絵画的な文様を金で描いた貝桶が残っています。公卿や武家のお嫁入り道具になくてはならないものとなり、家の格式を表すために、贅沢な貝桶がつくられました。
現代では吉祥文様のひとつと数えられる貝桶は、黒留袖、色留袖や訪問着、帯まで、あらゆる染織品に用いられる文様です。 |
|
|
|
|
|
|